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基礎控除の金額

前回、相続税の計算をする時は、基礎控除というのがありそれ以上の財産があると課税されると書きました。おさらいですが、基礎控除は以下の式で算出します。

3,000万円+(600万円*法定相続人の数)=相続税の基礎控除額

 この基礎控除が多ければ多いほど、税金は少なくなります。そこで、「じゃあ子供たちだけでなく兄弟姉妹や甥姪とか、たくさんの人に分ければ基礎控除は多くなって、相続税がかからないようにしよう」なんて考える人も中にはいるかもしれませんが、そうはいきません。
「“法定”相続人の数」と書いてあります。遺言書で例えば20人に相続させることにした場合でも、法定相続人が3人であれば、

3,000万円+(600万円*3人)=4,800万円

が、基礎控除の金額となります。
 そこで今度は、「養子縁組をして子供の数を増やしたら、法定相続人の数も増える。それならば基礎控除も増えるだろう。」と考えるあきらめの悪い方もいるかもしれません。
 相続税の為ではなくて養子縁組する方がもちろんほとんどなので、法定相続人の数はちゃんと増えます。ただし、実は制限があります。被相続人に実子がいる場合は、どんなに養子縁組をしても法定相続人に含められる人数は1人まで。実子がいない場合は、2人まで法定相続人の人数を増やして基礎控除を計算します。
 
 その他細かいことは他にもありますが、もう一つだけよくあるパターンをご紹介します。
「子供3人が法定相続人だが、子供の一人が相続放棄をしたから、基礎控除は2人として計算しなきゃなあ」
 もっともだと思われますが、実はこの場合は3人として良いのです。相続放棄をした方も含めての人数とします。